2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

心はどこにある?

この問題の難しさは、位置というものの絶対的な基準がないことにもあるが、心というものがなにを指すのかがそもそも明確でないことにある。位置というのは物の世界におけることであり、物と心の関わりというものが明確でないかぎり位置も示せないはずである…

私はなぜ私なのか?

前回記事では、「世界はなぜあるのか?」という問題は、あまりにも根源的過ぎるがゆえに疑似問題である、というようなことを述べたのだが、今回は、この問題に劣らず根源的な問題として、「私はなぜ私なのか?」ということをとり上げたい。 唯物論者は精神活…

答えのない問題は疑似問題である

世の中にはいろいろ難しい問題がある。しかし、どれほど難しい問題であろうと、それがなにを問うているのかがわかれば、答えの形式については分かるものである。「テーブルに置いてあった大福が無くなったのはなぜか?」という問いならば、「食いしん坊の哲…

不可能物体

著名な宇宙物理学者であるペンローズは、一時期三次元空間の論理に反する物体を考えることに熱中したらしい。論理に反するものは想像することさえ不可能なはずだが、不可能に挑戦するのが天才の天才たるゆえんなのだろう。その結果として、ペンローズの三角…

無限大というのはあるのか?

哲学者のウィトゲンシュタインは、自然言語(日常語)で人間の考えることはすべて言い表せると考えていた。それどころか、過剰な表現力により思考し得ないものまで表現してしまう。若い頃は、哲学上の問題のほとんどがそのような言葉の誤用であると考えていた…